この作品は作者はやまおう。の著作物です。 利用の際、製作者を偽る事は禁じます。 イプ劇、こえ部Liveでの上演以外の利用の場合は、 BBSにご一報ください。 ※この台本はノリだけで書いてます。 下ネタが苦手な方はお気を付けください。 |
登場人物紹介
和尚(♂) |
30代半ば程の若い住職。 普段は穏やかだがツッコミキャラになっている。 |
シュンケイ(不問) |
16歳の修行僧。恐らく童貞。 ほのぼのしている。 |
ゴスロリ(♀) |
恐らく10代後半の殺し屋の少女。 なんだかとっても偉そう。 |
タナカ星人(♂) |
人間的に見て20代後半くらいの宇宙人。 銀色の全身タイツでヒョウヒョウとしてる。 |
忍者(♂) |
多分、和尚と同じくらいの年齢。 ござる口調のThe忍者。 |
役表
駆け込んで!法來寺 和尚♂: シュンケイ♂♀: ゴスロリ♀: タナカ♂: 忍者♂: http://j.mp/1nxKD02 |
本編
和尚M:法來寺(ほうらいじ)。
ここは古くから、女性が男性と離縁する為に出家をする駆け込み寺。
しかし、時代の流れか・・・
寺に駆け込むよりも警察や、専門の相談所に行き着くことが多く。
駆け込み寺の風習は俗世に忘れられがちになっている。
【お茶をすする和尚】
和尚:「実に平和である。」
シュンケイ:「和尚様!」
和尚:「お。シュンケイ、どうした?」
シュンケイ:「お客様がお見えになってます。女性の。」
和尚:「ほう?」
シュンケイ:「どうやら・・・駆け込み希望らしいのですが・・・
その・・・」
和尚:「どうした。」
シュンケイ:「何か・・・アニメに出てきそうな・・・その・・・
ゴスロリって言うんですかね?」
和尚:「ゴスロリ・・・?」
シュンケイ:「とにかく変わった格好をしてまして・・・。」
和尚:「人を見た目で判断するのは、良くないことだ。」
シュンケイ:「そうですね・・・失礼しました。」
和尚:「しかし、駆け込みとは・・・いまどき珍しい。
通しなさい。」
シュンケイ:「はい。和尚様のお許しが出ました。こちらへどうぞ。」
【少し離れた場所にいるゴスロリを呼ぶシュンケイ】
ゴスロリ:「・・・」
和尚:「これは確かに風変わりな・・・。
(咳払い)どうぞ、こちらにお掛けなさい。」
【言われてゴスロリが和尚の向かい側に座る】
和尚:「駆け込み希望とのことで伺っているが・・・。」
【食い気味に】
ゴスロリ:「ある組織から命を狙われている。匿ってくれ。」
和尚&シュンケイ:「ファッ?!」
ゴスロリ:「私はその組織で殺し屋をしていた。
組織を抜けたいが、ボスがそれを許してくれない。
どうしても抜けるなら殺すと脅され逃げてきたのだ。」
和尚:「ちょ、ちょ、ちょっと待って。
・・・えっと・・・殺し屋?」
ゴスロリ:「コードネーム、ゴスロリ。
これでも組織のNo2だ。」
シュンケイ:「いや・・・流石にそういった職業の方は・・・ねぇ?」
和尚:「仏様が許してくれません。
ここに逃げ込むより、警察に自首なされよ・・・。」
ゴスロリ:「安心しろ。
私はまだ暗殺未経験だ。
英語で言えばヴァージンだ。」
和尚:「いろいろ突っ込みたいことだらけなんだが・・・」
ゴスロリ:「ヴァージンに突っ込みたいだと?!」
和尚:「誤解を招く言い方はやめなさい!!」
シュンケイ:「未経験ですか。むしろ未経験でラッキーというか・・・。」
和尚:「お前もやめなさい!」
シュンケイ:「すみません。」
和尚:「それに、経験もなしにNo2というのはどういうことですか?」
ゴスロリ:「私が決めた。」
和尚:「自称?!」
【ゴスロリ、ムッとして】
ゴスロリ:「ヴァージンなら文句無いだろ?匿ってくれ。」
和尚:「突拍子のない話で・・・なんと言えばいいのか・・・」
シュンケイ:「まるで宇宙人と遭遇したような感覚ですね。」
【庭先に銀色の全身タイツ男が突然現れる】
タナカ:「うまく隠れていたつもりだったのに、バレてしまいましたか。」
和尚&シュンケイ:「誰?!」
ゴスロリ:「変質者だー!変質者!!」
タナカ:「いえ、タナカ星人です。」
和尚:「田中星児?」
タナカ:「タナカ星人です。」
シュンケイ:「田中星児って誰ですか?」
和尚:「お母さんに聞きなさい。
ところで・・・そのタナカ星人がなぜ我が寺の庭先に?」
タナカ:「地球観光に夢中になりすぎて、
帰りのシャトルシャトルに乗りそびれてしまいまして。」
和尚:「しゃ・・・しゃと・・・?」
タナカ:「シャトルシャトルです」
ゴスロリ:「二回言う必要があるのか?」
タナカ:「シャトルバスのシャトルと
スペースシャトルのシャトルでシャトルシャトルです。」
和尚:「ややこしいわ!!」
タナカ:「恐縮です。」
【間】
ゴスロリ:「で、匿ってくれ。」
シュンケイ:「譲りませんね、そのスタンス。」
ゴスロリ:「しっかし・・・本当に古い屋敷だ。
天井に忍者でもいるんじゃないか?」
和尚:「ここは寺!忍者がいるのは忍者屋敷!
そもそもこの平成の時代に、忍者なんて非常識なものが・・・」
【忍者、天井裏から逆さ吊りで顔を出す】
忍者:「非常識とか言われたら登場しにくいでござる・・・」
シュンケイ:「本当にいた!!!」
和尚:「な、何やってんだ!!不法侵入だぞ!!」
忍者:「密書をこの辺に落としてしまって・・・。
アレがないとお館様に怒られるでござる。」
和尚:「密書・・・ねぇ。」
忍者:「敵のボスの恥ずかしい写真が入っているでござるよ。
それをネタにゆすりをかけるつもりでござる。」
タナカ:「さすが忍者、汚い!」
シュンケイ:「宇宙人が何故そのネタを知っているのでしょうか。」
タナカ:「地球の文化に興味があるもので。」
シュンケイ:「余程、地球が気に入ったんですね・・・」
ゴスロリ:「密書って・・・これのことか?」
【ゴスロリの手には封筒がある】
忍者:「それでござる!!返して欲しいでござる!」
ゴスロリ:「大事なものなのか?」
忍者:「大事でござる。」
ゴスロリ:「命より?」
忍者:「命より!」
ゴスロリ:「・・・見ちゃえ。」
忍者:「えぇ!?」
和尚:「今のやり取りはなんだったんだ?」
ゴスロリ:「なになに・・・?
・・・・っ?!
wwwwこwwwwれwwwwわwwww」
忍者:「わー!やめてぇえええええええ!!!」
ゴスロリ:「うちのボスがwwwwwwwwwwww
うはっwwwwwこれは言えねぇwwwwwwwwwww」
シュンケイ:「えぇ~?教えてくださいよぉおおお。」
ゴスロリ:「・・・気になる?」
シュンケイ:「気になります。」
ゴスロリ:「・・・教えないwwwwww」
シュンケイ:「うわ!ずるい!!!」
ゴスロリ:「しかし・・・これはイイ。
これをネタに、私から手を引くよう仕向けられそうだ。」
忍者:「敵の組織が、貴殿の組織とは驚きでござるが・・・。
それはウチの組織で使うものでござるよ!返すでござる。」
ゴスロリ:「・・・手伝ってやってもいいのだぞ?
うちの組織を潰すなら、手引きしても。」
忍者:「本当でござるか!?」
ゴスロリ:「ただしそれが終わったら、
私に自由を与えてくれると、約束してくれるならばな。」
忍者:「するでござるよ!!」
ゴスロリ:「交渉成立。それじゃ、早速お前のボスに会わせてくれ。」
忍者:「そうでござる!お館様に話を通さねば。
これでようやく長年の作戦が動き出すでござる。」
シュンケイ:「なんか・・・解決の糸口見つかったみたいですね。」
タナカ:「あ!」
和尚:「今度はなんだ?」
タナカ:「シャトルシャトルが迎えに・・・」
【全員、空を見上げどよめく】
和尚:「で・・・でかい・・・!」
忍者:「未知との遭遇でござる・・・。」
タナカ:「地球の皆さん。短い間でしたが楽しかったです。
また地球に来る機会があれば、会いに来ます。」
和尚:「り、律儀に・・・どうも・・・。」
シュンケイ:「気に入っていただけて・・・なにより・・・。」
【シャトルシャトルに吸い込まれていくタナカ】
タナカ:「それでは・・・みなさん、さようならー」
【タナカを回収し、空の彼方に消えていく】
ゴスロリ:「行ってしまったな・・・さて、私たちも行くか。
世話になったな、坊主ども。」
和尚:「世話はしてない!
なんか知らない間に、いろいろ巻き込まれただけの被害者!!」
忍者:「では、拙者たちはこれにて・・・。」
シュンケイ:「さよならー!」
【寺を後にする二人】
和尚:「・・・行ったか。
なんだろう・・・短時間だったけど、ものすごく疲れた・・・。」
シュンケイ:「一体なんだったんでしょうね・・・。
殺し屋と忍者と宇宙人と・・・」
和尚:「知らんわい・・・もう寝る。」
【翌日】
シュンケイ:「おはようございます、和尚様!
先に朝食いただいております。」
和尚:「ん…おはよ…う?!」
ゴスロリ:「ご飯と味噌汁は自分でよそえ。」
忍者:「いやぁ・・・ゴスロリ殿、意外と料理上手でござるな。」
ゴスロリ:「意外は余計だ。」
タナカ:「この卵焼きは絶品ですね。」
和尚:「なんで全員ここにいる!?」
ゴスロリ:「うん?
あの後、忍者の組織に向かったら、
ウチの組織とやりあった後でな。」
忍者:「拙者達以外、全員しょっぴかれていったでござる。
二人ともニートでござるよ。HAHAHA!」
ゴスロリ:「HAHAHA!」
和尚:「HAHAHA!じゃないよ!!
(タナカの方を見て)アンタは!?」
タナカ:「帰りのシャトルシャトルの中で、
まだまだ地球を見て回りたくなってしまって・・・。
思い切って住むことにしちゃいました。」
和尚:「住むことにしちゃいましたって・・・」
シュンケイ:「皆さん気さくでいい人たちですよ。」
ゴスロリ:「・・・と、いうことで」
ゴス&忍&タナ:「これからお世話になります。」
和尚:「帰れ!!」