エビドリア

この作品は作者はやまおう。の著作物です。
利用の際、製作者を偽る事は禁じます。
イプ劇、こえ部Liveでの上演以外の利用の場合は、
BBSにご一報ください。
※この台本はノリだけで書いてます。
BL表現、下ネタが苦手な方はお気を付けください。

                登場人物紹介

カイ(♂) ゴーイングマイウェイな
勢いだけでボケ倒すちょっとSなお兄さん。
意外とモテてたりするリーダー気質。
フウ(♂) 唯一の常識人。
メガネで草食系な男子。
ボケ倒すメンバーに振り回されるツッコミ。
ラン(♀) 紅一点の武闘派女子。
非常にサバサバしており、
しれっと下ネタを口走る事も。
ユウ(不問) 自称ヒロイン。
所謂男の娘であり、カイが好きらしい。
おっとりとした天然タイプ。

                   役表

エビドリア

カイ♂:     
フウ♂:    
ラン♀:   
ユウ♂♀:

http://j.mp/1mczfoD

               本編

【カイの部屋に呼び集められた一同】

【カイは険しい顔で、メンバーに告げる】

 

カイ:「今日お前らに集まってもらったのは他でもなーい!」

 

【いつもの事もあり、呆れた様子のフゥ】

フゥ:「一体何が始まるの?」

 

【サバサバとクールに言い放つラン】

ラン:「またカイの事だからくだらない事でしょ?アタシは帰る。」

カイ:「ふふふ・・・この俺様がそう易々と帰してやるとでも?」

【ガチャガチャとドアノブを回す。

 ランは若干イラついた様子でカイを問いただす。】

ラン:「なっ!開かない・・・。
       カイ、こんなイカ臭い部屋に閉じ込めてどうするつもりだ!」

フゥ:「えーっと・・・ランさん?
    一応女の子なんだからイカ臭いとか言っちゃダメだから。」

ラン:「どうして?アンタ達いつもそんな話ばっかりだろう?」  

 

【しれっとした様子のランに、フゥは残念そうに】


フゥ:「紅一点がこれってどうなの?もっとさ、

    ヒロイン的な人いなかったの?」

ユウ:「ヒロイン的ならボクだよね!」

 

【ニコニコと、悪気もなく存在する男の娘ユウ】


フゥ:「ユウ君・・・
    男の娘がヒロインってある意味マニアは喜ぶかもしれないけど、
    健全な物語としてどうなの?」

カイ:「ごちゃごちゃうるさいぞフゥ!
    お前、今日の夕飯カニカマ1本だけにするからな?」

フゥ:「何その地味に痛い攻撃、ホントやめて?」

ユウ:「ところでカイ君。ボク達を部屋に閉じ込めてどうするつもり?
    ボク、カイ君なら・・・その・・・いいかな?」
   

【ポッと頬を赤らめるユウ】

フゥ:「ちょっ、お願いBLフラグとかやめて!」

ラン:「私もカイ相手なら・・・いいぞ?」
  

【やる気満々で指をポキポキ鳴らし、身構えるラン】

フゥ:「バトルロワイヤルやるわけじゃないんだろ?     
    な?カイ、ランさんの事止めてあげて!」

カイ:「んー出来ればベッドの上で決闘したいものだな

    ・・・んー、ゴホゴホ(わざとらしい咳)なんでもない。」

フゥ:「はっきり言っておいて何ごまかそうとしてるのさ。」

カイ:「うるさいぞ、メガネもやし。
    (咳払い)えっとだな、実は今日集まってもらったのは、
    お前たちに意見を聞きたいことがあって呼び出したんだ。」

ラン:「意見を聞きたい?」

ユウ:「ボクとランちゃん、どっちかを選ぶ時がとうとう・・・。」

フゥ:「絶対にないと思う。」

カイ:「静粛に!まずはこれを見てくれ。」

【机の上に叩きつける】

ユウ:「蒼井…そらの写真?」

ラン:「ふ~ん…

    アタシは白石ひよりの方が好きだったぞ?」

フゥ:「ランさん!女の子だから!女の子らしい反応して!」

カイ:「あぁ、間違えた。こっちだった。」

【こそこそ写真をしまいつつ】

フゥ:「これは・・・ニOレイの冷凍エビドリア・・・。」

ラン:「お~、うまそう!食っていい?」

カイ:「エビだけならOK!」

フゥ:「そんな許可出すなら最初から普通のドリア買えよ!」

カイ:「でな、このエビドリアについてなんだが・・・。
    実は、俺パチモノを見つけてしまったんだ。」

ラン:「…メイド・イン・チャイナ?」

カイ:「いや、アメリカ製。更に詳しく言うとハリウッド製だ。」

フゥ:「エビドリア・・・?ハリウッド・・・?」

カイ:「お前ら、この『ロッキー』という映画を知っているか?」

 

【ロッキーのDVDを差し出し】

 

ラン:「モッチロン!

    テテーンテーン♪テテーンテーン♪(ロッキーのテーマ)

    シュッ…!シュッシュッ!」

 

【ランは楽しそうにシャドーボクシングをする】

 

フゥ:「ちょっ!ランさん、危ない!

    あ、あた…当たるって…!!」

 

ユウ:「それで、この映画がどうしたの?」

 

カイ:「あぁ、まず…このシーンを見て欲しい。

    (しばらく間をとって)
    ほら!ここ!今言ったろ?『エビドリア』って・・・。」

フゥ:「・・・ごめん、帰らせて。」

ラン:「ドアは開かないぞー?」

フゥ:「そうだった・・・。」

ユウ:「確かに言ってる…これ、パチモノだよ!JAROに報告しなきゃ!」

フゥ:「JAROより精神科医に報告しようか。」

ラン:「待て、一概にパチモノと決め付けるのはどうかと思うぞ?」

カイ:「ほう?それじゃ、これは何だというんだ?」

ラン:「考えても見ろ、比べる対象はハリウッド映画だぞ?

    常識的に考えて・・・。」

フゥ:「そう、常識的に考えて!」

ラン:「・・・リメイク。」

フゥ:「ごめん、窓ガラスから直接帰っていいですか?」

ユウ:「え!?フゥ君、7階から帰れるの!?すごい!」

カイ:「土に還るのか。」

フゥ:「誰がうまいこと言えと・・・。」

カイ:「確かにリメイクの線も考えたが、
    Google検索したんだが該当ヒットはなかった。」

フゥ:「どこの世界に食品を映画でリメイクする奴がいるか。」

ラン:「そうなると、アレか。オマージュ作品かもしれないな。」

ユウ:「オマージュって何?」

ラン:「影響を受けて作る作品だ。まぁ、二次創作と思えばいい。」

ユウ:「ランちゃん物知りだね!」

フゥ:「どうしてオマージュを知ってて

    基礎的なことに気づかないんだろう…。」

カイ:「なるほど…影響されるほど

    エビドリアが好きなのかこの監督は・・・。
    俺が、間違っていたようだ。」

フゥ:「何を間違えたかって、全体的にだからね?

    わかってる?ちゃんとわかってる?」

 

カイ:「俺はてっきり、なんとな~くパクってしまった

    クソ野郎だと思って
    2chのスレにこの監督のアンチ板を…」

フゥ:「なんてクソスレだ!」

カイ:「今すぐ板を消そう。
    そして…お詫びとして、この監督に

    エビドリア1年分を贈ろうではないか!!」

ユウ:「お~!カイ君優しい!」

ラン:「エビドリア好きに1年分のエビドリアかぁ。
    うん!確かにこんなに喜ばしいことはない。」

フゥ:「エビドリア好きって、お前らが勝手に決めたことじゃん!

    めっちゃ迷惑になるからやめてあげて!


    ・・・って、よくよく考えたら、これって脚本書いたのは
    主演のスタローンじゃないか。送るならスタローンにじゃないの?」

カイ:「スタローン…?スタローンって…あのハムの人か?」

ラン:「バカか?フゥ。

    ハムの人にエビドリアは失礼だろう。」

 

フゥ:「え?なんで僕が失礼な人になってるの?

    むしろ君達の方がとっても失礼で…」

ユウ:「それじゃ、別所さんにハム送ってきます!1年分!」


カイ:「よし、任せた!」

 

フゥ:「あ…ドアは…」

 

【開かなかったドアが何故か開く】

 

ユウ:「いってきまーす!」


フゥ:「なんで開いてんだよ!!!

    なんだ?この理不尽な展開は!!

    ってか、なんで別所さんに贈るんだよ!!

    別所さん確かにハムの人だけど、飛び火してるし!
    エビドリアはどうなったんだよ?!」

カイ:「エビドリア?

    ん?なんでこんなとこにエビドリアが…?」

 

ラン:「お~!うまそう!食べていい?」

 

カイ:「エビだけならOK!」


フゥ:「デジャヴ!!!」

 

【お・し・ま・い】